アクエリ大会レポートSS風2（7/5大宮オーガ公認エクストリームスタイル）


プロローグ

暗い部屋の中、二人の女性が裸でうごめいていた。
「ふふ、穢れちゃったね…これでもう巫女としての力は失われたよ。まぁおとなしく戦いからは身を引くことだね。」
「………」
「でさ、せっかくだから…もっと楽しもうよ？」
背が高いほうの女性の影が、もう一人の女性の影に覆いかぶさった…。

「ふぅ…悪いね場所借りちゃって。」
「いきなり場所貸してくれって言うから何かと思えば、何してるのよあんたは！」
ここはダークロアの隠れ里の一つ。
怒鳴ってるのは吸血鬼“夜羽子・アシュレイ”、怒鳴られてる長身の女性は、一応この話の主役を務めるマインドブレイカーである。
「何ってナ二。」
「あっそう…ところであの娘本当に力失っちゃったわけ？」
「うん、もともとそんな対した力の持ち主じゃなかったけど、もうこっち側には戻れないと思うよ。」
「ふーん、あれで力失うなんて面倒ねー巫女ってやつも。」
「あー別にね、穢れたからって力失うわけじゃないよ。たしかに一部にはそういう力もあるだろうけどさ。
　もしそんなんで力失うんだったら、マインドブレイカーが連れてる巫女だの魔女だのの大半が力失っちゃうよ。」
「あんたと一緒にすんな。」
「いやいや、相手を意のままに操れるんだよ？こんな力に目覚めたらよっぽどの聖人君主じゃなきゃ悪用しようと思うって。」
「あら、あなたは性悪説論者なのですか？」
口を挟んできたのは雪女“雪乃”である。
しばらくマインドブレイカーとしての戦いから離れていた「彼女」は知らなかったのだが、ダークロアでは相当な古参のようだ。
「うーんそういうわけじゃないなぁ。性善説論者じゃないのはたしかだけど。状況しだいでどっちにも染まるよ。
　でだ、あの娘が力を失ったのは思い込みによるもんだよ。ボクも耳元でささやきかけてあげたしね。」
「へー、なんだっけ木霊ってやつ？」
「言霊、ですわね。」
「そうそう、そんな感じ。結構あの手の力は心持ちしだいだしね。」
「あーだから夜魔とかあいつら相手に強いのか。でもいいの？せっかく支配した娘手放しちゃってさ。」
「うん、ちょっと戦いには不向きな娘だったしね。」
「…あんたそれで力を失わせるように仕向けたわけ？」
「さてね。」
「まったく、いい奴なんだか悪い奴なんだか。」
「はははあえて言うなら外道が正しい！」
「威張って言うな。ところで駄犬は？」
「ああ、ぽちならしばらく足腰立たないと思うよ。」
「あんたって人はぁ！」
「だってさ、いじめると喜ぶんだよ？もっといじめたくなるのが人ってもんじゃない。」
「えー、あたしは逆に調子狂ってしょうがなかったんだけど。」
「そうなの？夜羽子さんもせっかくだから可愛がってあげればよかったのに。」
「そんな趣味はない。」
「ふーん、そのわりには最近藤宮真由美にお熱のようだけど？」
藤宮真由美、超能力集団E.G.Oが誇るサイキックモンスターである。
「だって真由美っちおいしそうなんだもん。」
「あーたしかに太ももとかおいしそうだけど。」
「あんたとは認識のずれがあるようね。」
「冗談だよ。まぁ彼女人間にしておくには惜しいしね、早くこっちに引き込んじゃいなよ。」
「この前また美鈴っちに妨害されたー。」
そんなこんなで談笑ムードとなっていたのだが…。
「あーなんか近づいてるね、マインドブレイカーかな。しょうがないちょっと見てくるね。」
「ちょっと、駄犬連れてかないの？」
「仲間は適当に調達するよ。それじゃいってきまーす。」
こうして今宵もマインドブレイカーたちの戦いが幕を開けたのだった。

一戦目

「相手はダークロアメインか。この森なら仲間を集めるのに都合よかっただろうね。」
すでに戦いの準備をしていたであろう相手に対し、「彼女」は手近な仲間を増やすべく辺りへと意識を集中する。
「相手と同じことしてもつまんないし…よし決めた！」
そう言って「彼女」は戦いに惹かれてやってきたE.G.Oの能力者たちを支配する。
そんな時…。
「わんわんわん！ご主人様おまたせッス！」
「えっぽち！？もう起き上がってきたの。」
「ちょっと腰が痛いけど大丈夫ッス、さぁぽちの力を引き出してほしいッス。」
「その心意気は認めてあげたいけど…今緑ファクターないよ？」
「へ？」
そう、「彼女」が今集めてるのはE.G.Oのファクター。
たいして相手が集めてるのは…
「新しいご主人様のため、覚悟するッスー！」
しっかり相手に支配されてる駄犬一匹。
「あんの馬鹿犬！あとでおしおきだね。」
とりあえずぽちの特攻を手近な男能力者にかばってもらう。
「盾にしちゃってごめんね。でもボクみたいなかわいい子をかばえて本望でしょ。」
相手もぽちを支配するのに力を使ってしまったせいか動きが鈍い。
このチャンスを活かさなきゃと、再び「彼女」は辺りを見回す。
「あ、あの娘はこの前の…よし、君に決めた！」
「彼女」はこの前戦った性別不明の娘を見つけ、支配したのだった。
「えっと…よろしくお願いします。」
「君、名前は？」
「ミコトです。」
「オッケー、じゃあよろしくねミコト。」
ミコトの力は男モードと女モードを切り替えるときに発揮される、
そう知っていた「彼女」はさっそくミコトを女モードにチェンジさせる。
「えっと、今狙うのは…ワーウルフの方々ですね。」
「そうだね…ってちょっとまったワーウルフ！？」
エンジェリック・アイドルの力発動。
相手のワーウルフたちを精神攻撃が襲った。
「くっ…。」
「あれ？大丈夫ですかマインドブレイカーさん。」
「…大丈夫ちょっと眩暈がしただけだから。さて今のうちにどんどん行くよ！」
相手もさすがにまずいと思ったのか、エルフの戦士である“エアリアル”を覚醒させようとしたものの…
「よし、今度は男モードにチェンジ！」
「へへっ、行くよー！」
アクセンチュアル・アイドルへとチェンジしたミコトに阻まれる。
「よし、アイドルにはアイドルにふさわしい舞台があるってね。」
辺りにはライブ会場のイメージが投影される。
「それじゃ特別ゲスト！進藤家のアイドル睦月さん、葉月ちゃん！」
「あら、アイドルだなんてそんな。」
「アイドルかぁお姉ちゃんがんばろう？」
そしてミコトは再びエンジェリック・アイドルへ。
「ふむふむ、ころころ変わって面白いな。」
「私であそばないでくださーい！」
ころころと変わるミコトの印象。
一見華やかでもありコミカルでもあるのだが…そんなことやってるうちにミコトの力で相手はぼろぼろになっていた。
「これはひどい…さてミコトはこれに着替えてね。」
「えっと、セーラー服ですか？いいですけど…。」
“進藤睦月”の力は学生たちに発揮される、本当に学生じゃなくてもセーラー服着れば（男でも）発揮される辺りいい加減だが。
「よし準備は万端、やっちゃえミコト。」
「危ないッス、新しいご主人様！」
ミコトの攻撃にぽちが割ってはいるものの。
「そうはさせないよーわんちゃん。」
葉月の精神に働きかける力により、ぽちの力は大きくそがれる。
そして少しだけのこった余波も睦月の力によって打ち消されるのだった。
「ばたんきゅ〜ッス。」
これにより完全に勝負は決したのだった。

「さてと、おしおきだべぇ〜」
「えっと…何するんッスか？」
お仕置きといわれて尻尾振ってるあたり、この犬只者ではない。
「普通のおしおきじゃつまらないしね、カモン！トゥソテウティス・ロンガ隊！」
ぽちを４体のイカ娘が取り囲んだ。
「さてぽち、イカの足は何本かな？」
「たしか…８本ッスか？」
「それはタコ。さぁ１０×４計４０本の触手攻めで天国に行ってきなさい！」
「うわっなんだかぬるぬるするッス…ちょ、尻尾引っ張っちゃ…らめぇッス！」
こうしてぽちはイカ娘たちに運ばれ、隠れ里に逆戻りした。
そんな様子をミコトは目を点にして見ているのだった。

二戦目

「さて、また敵が来たよ。ミコト、いけるね？」
「任せてよっ！」
出遅れた先ほどとは違い、今度は「彼女」のほうが先に戦況を整える。
「よし、このまま行けば…って痛っ！」
このままではいけないと思ったか、相手MBは「茨の枷」を「彼女」の周りに張り巡らせる。
ミコトの力は強力だが、その分MBの消耗も激しい、「茨の枷」は厄介な存在のはず…なのだが。
「あんっ…ちょっと気持ちいいかも…。」
「何やってるんですか…。」
「彼女」にはあんまり効いていないようである。
「なんて冗談はさておき、あれは厄介だから、おいでノーブルオウル。」
ダークロアに対する妨害能力を持つノーブルオウルを支配し、「茨の枷」から逃れる「彼女」。
「でも今ので結構力削がれちゃったし、そろそろ決めますか。よろしく睦月さん。」
「ふふっいつでもいいですよ。」
「じゃあミコトはまた着替えてね。」
「このイメージでセーラー服はちょっとなぁ…。」
アクセンチュアル・アイドルなミコトにセーラー服。
「そのギャップがいいんじゃないの。それじゃ攻撃ー！」
その後、何度か相手MBの妨害があるものの先に戦況を整えた「彼女」の優位は変わりなく、そのまま勝利したのだった。
「ノーブルオウルさまさまだね。まぁダークロアの厄介さはよくわかってるからさ。」

「よし、勝った。お疲れ様ミコト。」
「うーん、やっぱセーラー服は違和感が…。」
自分の姿を確認するかのようにくるくる回るミコト、そんなミコトをまじまじと見つめる「彼女」。
「な、何？」
「えいっ♪」
おもむろにミコトのスカートを捲りあげる「彼女」。
「ぎゃおおおおん！何するんですかぁ！？」
「いやぁ、男の子か女の子か調べようかと。」
「それは…禁則事項です。」
「えーいいじゃん教えてくれても。まぁいいけどね、ボクはどっちでもいいし。」
そう言って「彼女」は艶っぽい表情を浮かべた。
その表情に悪寒を感じたミコトは…
「それじゃあ僕はこれで！」
脱兎のごとく逃げ出した。
「ちょっと待ちなさーい！…えっ？」
ミコトを追いかけようとした「彼女」だったが新たな気配を感じて立ち止まった。
次のMBが間近に迫っていた。
「…やばっ。」
「彼女」の頬を冷や汗が伝った。

三戦目

「まずいな…とりあえず新しく誰か連れてこないと。」
そう言って支配した能力者たちに、仲間を呼ぶようにと指示を出すものの…。
「駄目です！なんかうちのクラスにイレイザーの襲撃があったみたいで。」
「なんてタイミング悪…ってあいつの仕業か。」
相手の「予知エルフ」が「計画通り」といわんばかりの顔でこっちを見ていた。
「ううむかつくなぁ…とりあえず手持ちの子達でなんとかするしかないか。」
しかし先ほどの戦いで疲弊している者たちではうまくいくはずもなく。
「自分を盾にして時間を稼ごうかと思ったけど…それも無理みたいね。」
相手の「太陽神の戦車」により、「彼女」の支配キャラたちは次々と倒され、気づけば残ったのは「彼女」のみ。
「ジ・エンド、か。」
パーティーはぜんめつした。

エピローグ

「うーん…あっぽち。」
ぽちに顔をぺろぺろ舐められて、「彼女」は目を覚ました。
「毎回これじゃ、身体が持たないなぁ。しかし、元気そうねぽち。」
裸でなんだか粘液まみれのぽちだったが、やたらと元気そうだ。
「ぽちは元気だけがとりえっスから！…で、次は何をするんスか？」
期待に尻尾をばたばたとさせるぽちに「彼女」は久々に心地よい狂気が自分に湧き上がるのを感じていた。
「いいよ、今夜はたっぷりとかわいがってあげる…。」
こうして二匹は夜の闇の中へ消えていった。
to be continued?


補足１（キャラ編）

・主人公
プレイヤーの代わりを務めるボクっ娘。いろいろ面倒くさかったので「彼女」と表記することに。
黙ってればそれなりに美人、でも一言口を開けば台無し、そんな性格。
何度も言うようだが男でも女でもいい人、特にかわいい女の子とイケメンが好き。
なんというかこれ以上ないくらいMB向きである。
ミコトは両方に該当するわけで、「わーい大好物、いただきまーす。」な感じだったに違いない。

・ミコト
「ぎゃおおおおん！」と言わせれば何でもよかった、今でも反省していない。
公式プロフィールでも性別は明らかにされなかった。
アクティブ、エンジェリックとアクセンチュアルではタレントアイコンの順番が逆というところにスタッフのこだわりを感じた。

・進藤睦月＆葉月
アイコンの関係でこの二人だけ登場。
そのうち進藤家には前髪で目が隠れた男性が居候としてやってくる日が来るに違いない…それなんてエロゲ？

・夜羽子
書きやすいため今回も登場してもらった、この話だと何気にツッコミ役。
しかし、夜羽子とぽちのコンビとか知力５くらいの火計でも撃破できそうである。

・雪乃
前回一言もしゃべらなかったんで今回はちょっとしゃべってもらった。
いや、だってさ夜羽子さんが「性悪説」とか言わなさそうだし。

・ぽち
ちょっと前まで捨て犬だったのに、いまや多くのMBから引っ張りだこの駄犬。
「全員集合アイドルコンサート」は便利だが、相手にぽちをはじめとする後攻ブレイク面子がいると相手にも拾われてしまうのが難。
ゲームバランス的な問題なのだろうが、ぽちのどこにタレントの要素があるのだろうか？

・巫女さん
「彼女」の被害者。
力を失って一般社会に戻ったのはいいが、「彼女」のことであるおそらく百合ん百合んな道へと堕ちていくことだろう、合掌。

補足２（対戦内容編）

・一戦目
相手はぽち一段がでるもののその後が続かず。
ぽちの攻撃を０チャで防ぎつつ、場を整えて反撃。
補給の差でそのまま一気に押し切る。
エンジェリック・ミコトは焼くことよりもコスト削るって面で強いと思う。

・二戦目
相手完全なキャラ事故。
茨の枷やレヴィアタンの嫉妬で多少妨害されるものの、ノーブルオウルのおかげでジリ貧に、そのままメインでず終了。
メインはもふーだったようだ、もし出ていたら「彼女」は「リア充爆発しろ！」と言いながらアクセンチュアルなミコトをけしかけたことだろう。

・三戦目
おかしいな、ファラオの呪いは大昔のカードのはず。
…クラス占拠で初期支配のウェイトレスを焼かれる、その後もまゆを焼かれ、戦車が出てどうにもならない状態に。
久々に更地ゲーを見た。


・補足３（デッキリスト）

普段白組まない人なんで、変なところがあっても気にしないでください。

キャラクター（２８）

レプリカント学生４
スペースクリーナー４
コスプレ売り子４
ウェイトレス４
学生破戒僧４
ノーブル・オウル４
スペース・フロイライン４

ブレイク（１７）

グラビアメイド１
サマーカジュアル“戸田山響子”１
コスプレ女子高生“金森羽片”１
和服女子高生“廣松理圭”１
少女モデル“雛森まゆ”１
キュアメイド“和泉はるか”１
進藤四姉妹末娘“進藤葉月”１
進藤四姉妹長女“進藤睦月”２
エンジェリック・アイドル“ミコト”４
アクセンチュアル・アイドル“ミコト”４

パーマネント（４）

セーラー・スーツ４

プロジェクトカード（１１）

進藤家の食卓３
全員集合アイドルコンサート４
エクリプス４


相変わらずキャラ周りが悪いのはご愛嬌。
アイドルコンサートあるからといってもコスプレ売り子いないと辛い。
スペースクリーナーは完全に俺の好み。デッキ圧縮って言葉にきゅんときちゃうので。
でも圧縮とともにデッキ内のダメージ率上昇も加速する諸刃の刃。
学生破戒僧…ダークネスペイン怖い
ノーブル・オウル…茨の枷怖い

ミコトを重ねることを考えてたらこんな形になった。
自分も忘れてたのだが、睦月＋葉月＋セーラー・スーツは使い勝手のいいコンボ。
それやるなら素直に進藤家デッキ組めといわれる気がするが…
どうしてもデッキスロットや補給的にきついミコトとは相性がいいと思う、セーラー・スーツつまないってことはないし。
あとは相手のバインド崩しにバリアクラッカーキックを二枚くらい入れようか悩み中。


あとがきのようなもの

というわけでSS風対戦レポ第二段UPしました。
対戦以外の部分に力が入ってるのはご愛嬌でｗ
次回使うデッキに悩み中、スノウ組んでみたいけど木星軌道発掘せんとなぁ。
それではまたあく！


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